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2022.05.25   カテゴリー: イベント

卒業生との懇談会を実施しました。

本校では、毎年5月に1年生を対象に、「卒業生との懇談会」を実施しています。本校卒業生から看護師としての自己の成長について説明を受けることで、今後の学校生活におけるキャリア形成への動機付けにしています。本年度は、5月19日(木)に行いました。中東遠地域の公立5病院に看護師として勤務している就職2~7年目の卒業生10人(各病院2人)を講師に招きました。

最初に卒業生から、自分が就職後病院で取り組んでいることや病棟の様子の発表があり、学生は3会場に分かれて遠隔で視聴しました。
その後、各会場で5病院の卒業生との懇談をしました。そこでは、学生が先輩にざっくばらんに質問し先輩が答える形式で、それぞれのグループが5病院のすべての卒業生と懇談しました。

卒業生からは、病院の特色や強み、新人教育の取り組み、病棟配属の決め方、患者様とのエピソード、自分の成長を感じたことなどの話がありました。「病棟では最大17~18人の患者様を受け持つこともあります。そのため、分からない疾患・薬剤・術式が多く、1年目は自宅に帰ってからその日先輩に指摘されたことや、不足している技術や知識を補うための振り返りを行い学習したノートを先輩に確認してもらうようにしていました。その結果、今ではいろいろな仕事を任されるようになり、やりがいを感じています。」「仕事上での悩みやストレスが自然とたまり最初の頃は「早く辞めたい」という気持ちが強くありましたが、「もう1日頑張ってみよう」「もう1か月」、「もう半年」と思い仕事を続けているうちに「石の上にも3年」の言葉のとおり、経験を積み今では看護師の仕事の楽しさを感じています。」「看護師は振り返りが大事で、自宅に帰ってから毎日勉強しています。食事をしない患者様が「この味教えてくれませんか。」と声掛けしたことで食べていただけるようになった時、自分の看護が活きたと感じました。」「地域包括病棟では、ご家族と一緒にサービス調整をして退院支援の計画を作成しています。患者様によって状況が異なるため正解はないのですが、手探りでやっていくのが魅力的です。」「病棟外で委員会に所属し、他病棟の看護師や他職種の方とグループワークを行います。院内全体の状況を把握できたり、知識を深めたりでき良い機会となっています。」グループに分かれての懇談では、今の病院を決めた理由、看護師になってよかったと思うこと、新人教育について、ストレス発散方法、在学中の試験勉強の方法・実習で心掛けたことなど質問が出ていました。
卒業生からは、「1年の解剖生理学の知識は重要で、正常を知らないと異常が分かりません。仕事ができる看護師は解剖生理学ができる人です。」「学生時代にしかできないことをやってください。勉強はもちろんですが勉強以外の時間も大切にしてください。オン・オフの切り替えは看護師にとって重要です。」「困ったときに同期や先輩と話をすると心が楽になります。アクシスの卒業生が多くいるので相談しやすいです。」など実感のこもったアドバイスなどありました。

1年生の感想です
「就職してから、辛くてやめたいと思うことがあった時、仲間と話しをして支えあうことで乗り越えられることができたと聞き、今いる仲間を大切にし、またこれから関わる人たちとのつながりを大事にしてくことが大切と学びました。」
「どの先輩も解剖生理学が看護師の仕事をするうえで重要だと話され、覚えることがたくさんあって大変ですが、仲間と教えあうと覚えやすいとの勉強法のアドバイスを取り入れて頑張りたいです。」
「「時間、遊び、仲間」を大切して学生のうちにしかできないことをやってくださいとの言葉にドキッとしました。課題をだらだらやらない、スマホを見る時間を少なくするなど意識して勉強も遊びも充実させたいです。」
「入職してすぐは毎日勉強をしてそれでも分からないことばかりで辛かったと話を聞き、国家試験合格はただの通過点だと気づかされました。全員が「看護はやりがいのある仕事」の言葉に、看護師像が描けていない自分はとても励まされ、もっと頑張らなければと決意を新たにすることができました。」
「これまでの大変だったこと苦労したことを詳しく話してくださり、日々それを乗り越えている看護師の先輩方を尊敬しました。看護師なってからいろいろな経験を繰り返して日々上達していくと聞き、経験を通じた学びが大切と感じました、同じ夢に向かう仲間とともに一生懸命頑張ろうと改めて思いました。」
「先輩の言葉から、実習先の指導者の方は日常業務をこなしながらも私たちを指導してくださることを忘れてはいけないと思いました。また、先輩のエピソードから、本当の意味での患者様と向き合う看護を知ることができました。」
「実習先で感じた雰囲気が就職先選択の大きな決め手になったとの先輩方から聞き、実習ではその病院の雰囲気を学び、自分に合った就職先を見つける情報収集をしたいです。」
今日実施した「卒業生との懇談会」は、日々の学習・演習や実習にどのように取り組んでいくか、1年生それぞれが考える良いきっかけとなりました。参加した10人の卒業生は、率直な自分の思いを語り、在学中よりも頼もしい姿をみせてくれ聞いていた教員も成長ぶりに驚かされました。このコロナ禍での看護師の業務が注目される中、地域医療を支える看護師として働くことの意義ややりがいを伝えるとともに、後輩にもより良い看護の道を歩んでほしいという熱い思いが感じられました。卒業生と在校生の距離が近く、縦のつながりが強いという本校の特色が活かされた貴重な時間となりました。